教職教養はこの教材をやれ
こんにちは、ペンギン太郎です。
今回は教員採用試験の教職教養の試験の対策を紹介します。
ここでは、マーク式の千葉県、記述式(だった、昨年からマークに)の茨城県を例にして勉強法を紹介します。
まず、どのくらいの点数をとる必要があるのか。
千葉県の場合には筆記試験のトータル(教職+専門)で7割から7割5分を目指す必要があります。
一方、記述の茨城の場合には約6割5分を取れれば合格ということになります。
やはり、記述式の自治体のほうが難易度が高いため必要な点数はさがります。
次に私の使用した教材を挙げていきます。
必須の教材は以下の3点
①教職教養の要点理解(Twin Books完成シリーズ)
②教職教養の過去問(Hyper実戦シリーズ2)
③千葉県・千葉市の教職・一般教養 過去問(自治体名は受験自治体)
①教職教養の要点理解(Twin Books完成シリーズ)
教職教養の試験で出題される内容のほぼすべてがこの本に網羅されています。知識的なものは、この本からしか出ないと考えてまず間違いないです。(ローカル問題、時事を除く)
この教材の特徴としては、自治体別の過去の出題分野の一覧がついている点。(この点と本の見やすさから類書の『教員採用試験 教職教養らくらくマスター』よりおすすめです)
同じ分野が繰り返し聞かれることが非常に多いので、まず過去に出題された分野から暗記を進めていきましょう。やりかたとしては、まずさらっと全体を流し読みしてから、暗記に入るとスムーズです。
どの自治体の受験者も学習指導要領と服務規定は最低限優先して覚えましょう。
千葉県受験者は、教育史は出題されないのでやらなくてよし。
学習指導要領、発達、教育法規を優先して取り組みましょう。
②教職教養の過去問(Hyper実戦シリーズ2)
ある程度、暗記が進んだらそれが定着しているか確認するために過去問に取り組みます。
人によっては『教職教養の演習問題』を先にやるべきという意見もありますが、時間がない場合にはおすすめしません。(もちろん時間がある場合にはやってもいい)『教職教養の演習問題』は分野別にしか出題されないため実戦感覚に遠いこと(アウトプット型の問題集ではない)ことが理由です。
『教職教養の過去問(Hyper実戦シリーズ2)』は毎年度出版されている教材で、その年度の47都道府県の教職教養の過去問が掲載されています。私がこの教材をおすすめする理由としては、
1、実際に出題された問題にあたれるため、実戦感覚に近い
2、学習指導要領が2年前に改定されたばかりで、実戦形式の問題が少ない
という2点があげられます。特に、2点目はいまだに予想問題集などが少なくそのレベルも簡単目になってしまっていることから、過去問で数を当たらなければならないという事情もあります。
取り組み方としては、必ず北海道から愛知まではすべての過去問を解いてください。(時間は無制限、ローカル問題はとかない、自分の自治体と同じ問題形式の県を優先)なぜかというと、教職教養の出題レベルは愛知以北のほうが愛知より南の自治体より高いといわれるからです。(愛知より南は時間等に余裕があったら取り組む)繰り返し同じ分野が手を変え品を変え出てくると思います(特に法規と学習指導要領)ので、問題形式や出題の仕方をつかみ、自分の知識の抜けを確認するようにしてください。抜けていた知識は必ず『教職教養の要点理解(Twin Books完成シリーズ)』に戻って定着を図ってください。
なお、できれば2020年度版と2019年度版を手に入れてください。理由は2019年度版の出題から学習指導要領が変わったからです。(それより古いものは取り組む必要なし。)
③千葉県・千葉市の教職・一般教養 過去問
最後の仕上げとして、受験自治体の過去問に取り組みます。取り組む際は時間を測り、制限時間より10短い時間で解くようにしてください。なお、3年以上前の問題は学習指導要領が異なるので、学習指導要領以外の部分を解くようにしてください。また、古い問題は法規等が異なる場合があるので、その点の注意を。
ただし、教育心理などほとんど出題元に変化のない分野については10年分程度はこなしましょう。また、ローカル問題を解いたあとはその出題元となっている資料の最新版を入手し、もう一度出題されても大丈夫なように万全を期してください。
なお、同じシリーズで参考書もありますがおススメしません。
参考書のほうは、過去問を分野別に再編成して少し解説を加えた程度なので学力向上につながりにくいです。ただ、ローカル問題の対策などは読んでおいてもいいかもしれません。
ちなみに、千葉県のローカル問題は以前の記事で紹介した資料を当たればだいたい網羅できます。
以上3つが必須の教材です。この3つをしっかりこなせれば他の教材は基本的に要りません。ただ、人によって苦手な分野が異なりますし、3つの教材だとやや教育時事が弱いので、補足の教材をいくつか紹介します。
④月刊誌の『教員養成セミナー』、『教職課程』
⑤『教職課程3月臨時増刊号』、『教員養成セミナー5月号別冊』
⑥試験に出る重要教育答申(Hyper 実戦シリーズ)
⑦教員採用試験対策 オープンセサミシリーズ 参考書
④月刊誌の『教員養成セミナー』、『教職課程』
教員志望なら誰もが一度は読むであろう両雑誌。毎月テーマを決めて教職教養の特定の分野の特集を組んだり、練習問題を掲載してくれていたりします。学生の方なら大学図書館や教職関係の部屋に必ずおいてあるので買う必要はありません。毎月一度は読んで教育時事の情報を得るようにするとよいでしょう。
また、教員養成セミナー2018年6月号のように学習指導要領について特集した回は、参考書の類よりも詳しくかつ分かりやすく解説しているので、この時は購入を検討してみてもいいかもしれません。
⑤『教職課程3月臨時増刊号』、『教員養成セミナー5月号別冊』
この2冊は、例年教職教養の予想問題集となっています。余裕のある人はちょっとした模試感覚でどれだけ自分ができているかを確認するために解いてみましょう。
ただし、マーク式問題と記述式問題が混在しているので無理に取り組む必要はありません。(①~③が仕上がってないのに手を出すことはしないこと)取り組む場合には、受験自治体と同じ形式のもののみ取り組むでもよいでしょう。
http://kyodo-s.jp/publication/007_monthly/6500.html
⑥試験に出る重要教育答申(Hyper 実戦シリーズ)
ここ10年ほどで出された答申が網羅されており、解説も充実しています。教育時事対策としてこの一冊を持っていると安心できます。④を毎月読みたくないあるいはまとまった教育時事対策をしたい場合には重宝します。
⑦教員採用試験対策 オープンセサミシリーズ 参考書
①の類書で教職教養の場合は2冊あります。①と比べて、文字が大きい、見やすい、解説が丁寧かつより詳細という特徴があります。
しかし、2冊に分かれていて1冊も厚い、網羅的すぎてほとんど出ないようなものも載ってるといった難点もあります。
基本的には一冊で完結する①をベースに仕上げてどうしてもわからない分野については⑦の使用を検討するというスタンスでいいと思います。
以上①~⑦をしっかり仕上げれば、教職教養は怖くありません。
まず①~③に取り組み教職教養を体に染みこませましょう。